君の隣




『そんなに、一途に夢花を想ってくれる人がいるのは凄く嬉しいコトだな。

これからも、夢花を頼むよ。

奏くん』




『はい』



あたしはいぃのかな…?



奏の愛情に寄りかかってばっかりだ。



いつかは…

自分で立てるようにならなきゃ…


誰の手もかりずに

立てるように、強くならなきゃいけない。




分かっているけど…


奏に甘えてしまう自分がいた。




遅くまで
奏とパパと話した。



気付けば、12時を過ぎている。



『奏くん、こんな時間だし、泊まっていけばどうだ?』




『いぃんすか?』




『奏くんの家には連絡しといたから』




『ありがとうございます。

じゃぁ、お言葉に甘えて』




奏の着替えは
パパの服を借りていた。



あたしの隣の部屋の空いてる部屋に布団を敷いておいた。




『奏。この部屋で寝ていいよ』




『サンキュ、悪ぃな』




『大丈夫だよ、おやすみ』




あたしは
そう言って自分の部屋に行った。


なかなか、眠れなくて
あたしはベランダに出た。