君の隣




時計を見ると
もう9時をさしていた。




『もうそろそろ、帰るか?』




『そうだね、帰ろっか』




駅前は
たくさんの人で溢れていた。




『夢花!』



どこからか、あたしを呼ぶ声がする。


誰かは、すぐ分かった。




『パパ!』



中2の子がいるとは思えない格好をしたパパ。



デザイン課に勤めているから
しょうがないのだけれど…。




『夢花、奏くんとデートか?』




『うん、クリスマスだからね』




奏もパパにこんばんは、と挨拶していた。



『パパは?何でこんなとこにいんの?』




『仕事の取り引き先と、会議があったんだよ』




『そうなんだ』




『あ、そうだ。
奏くん、家に寄っていきなよ。

久しぶりだし』




『いぃんですか!?』




『あぁ、全然いぃよ』




奏はうちのパパが好きだから
嬉しそうだった。




パパも奏を気に入ってるみたいだった。




3人で家まで帰った。



パパがいるからといって
遠慮することもなかったし、意外と楽しかった。




家につくとパパは

『いらっしゃい』


と言って、奏を入れた。