君の隣




−夢花side−



新幹線の中で昨日の夜のコトを
思い出していた。



一香ちゃんは泣いていた。



あたしは
一香ちゃんの思いを聞いて分かった。



一香ちゃんだって
あたしと同じように奏に恋をした。



『好き』っていう気持ちに
勝ち負けはない。



それは
あたしが1番よく分かるのに…



心の中で
一香ちゃんを責める自分がいた。



あたしは
自分だけが弱いって決めつけて
愛されるコトに慣れてた。



あたしの
傷が癒えるコトはないと思うけど
奏がいるコトで
強く、明るくなれた。




奏にばっか寄っかかってちゃいけないのに…



いつか…
奏があたしの傍から消えていくんじゃないかって…



すごく…不安だ。



隣では奏があたしの手を握ったまま寝てた。



お願い…


ずっと、この手を離さないで…



あたしの傍にいて…



奏といられる1秒1秒を大切にするから…




あたしたちの日々を
永遠のものにして…




暗い闇にのまれて

深い悲しみに陥って

何も見えなくなっても…



君さえいれば
光は見えてくるんだ。



君との
未来を夢みて…



あたしは
奏の寝顔にそっと笑いかけた。