君の隣




『ここだけん』



『かわいいお店』



和菓子屋さんは
こじんまりとしたかわいい雰囲気のお店だった。



『とりあえず、入るか』



ヒロがのれんをくぐると
上品なお姉さんが席に案内してくれた。



『和菓子ってあんまり食べたことないけん、迷う』



あたしはメニューを見ながら
頭を抱えた。



『一香は普段サバサバしてるくせに、メニューとかは決めれんよな』



『うるさいけん、だまっとって』


『分かったけん、早くしろや』



『決めた!』



あたしはピンクのかわいいケーキを頼んだ。



ヒロは抹茶のケーキ。





『…うまそうやな』



ヒロが抹茶のケーキを食べながら
あたしのケーキを見て言った。



『あげんよ』



ヒロが何を考えてるかなんて分かる。


あたしのケーキを狙ってる。



『一口だけでも!』



『ヒロの一口はでかいけん、ヤダ』



『一香のケチ』



『ケチで結構ですーだ』



そんな口論をしているうちに
店に2人組が入ってきた。



あたしの動きは止まってしまった。