君の隣




―一香side―


中学に入って
大好きな人ができた。


その人の全てが眩しかった。



今まで
恋をしたことはあったけど

今回は初めての感覚。



すれ違うだけで嬉しくて

挨拶だけでドキドキする。


彼の全てがあたしを惹き付ける。


でも
彼の瞳はあたしなど見てなかった。


ただ、まっすぐに
夢ちゃんを見つめてる。



あたしに見せる笑顔は
夢ちゃんに見せる笑顔とは違う。


かわいくて、雰囲気のいい夢ちゃん。

男子にも女子にも人気。

あたしなんか、かないっこない。


ずっと
心の内で思い続けるつもりだった。


けど…


抑えれば抑えるほど
奏くんへの気持ちは大きくなっていった。



奏くんしか見えない。



それくらい

あたしは深く奏くんを好きになってた。



その瞳に、あたしを映してほしくて…



あたしを見てほしくて…



笑顔を見せてほしくて…



ただ、それだけなのに。



あたしはやり方を間違えた…