『もうすぐ、つくけん、降りる準備しとけー』
前の方から先生の声が聞こえて
あたしたちは荷物をまとめ始めた。
新幹線がゆっくりと
速度を落としていく。
やがて、完全に止まった。
前の方から人が降りていく。
奏は上に置いてあった荷物を
あたしの分までとってくれた。
『ありがと、奏』
『おぅ、早く行こうぜ』
『ほら、そこ!
班行動なんだけんイチャつかんで!』
みいがあたしたちを指差して
言った。
『うるせー。
みいは大とでもイチャついてろや』
奏がふざけて言い返した。
なのに、みいの顔は赤くなった。
分かりやすすぎるよ…みい。
あたしは前から知ってたけど…
みいは
随分前から大が好き。
あたしの勘では
大もみいが好きだと思う。
『近すぎて、一番遠い』
みいはいつもそう言う。
守られた2人の距離は
どちらかが
アクションをおこさない限り
変わらない。
ずっと、幼なじみのままだ。
近すぎるから
伝えられない気持ち。
そんなの切なすぎて
もどかしさを感じた。

