〜修学旅行当日〜
『夢花〜』
外から奏の声が聞こえた。
あたしは
大きな荷物を持って
『いってきまーす』
と、パパと…
ママにも挨拶をして家を出た。
『奏、おはよ』
『おはよ。行くか』
『うん!』
集合場所は駅前。
そこからは班行動になる。
あたしが荷物を重たそうに持っていると
奏がさりげなく持ってくれた。
『いいよ、自分だって重いでしょ?』
あたしが
慌ててバッグを引っ張ると
奏の大きな手に腕を掴まれた。
『いいから。暴れるな』
奏の力には敵わず
あたしは渋々
『ありがとう』
と呟いた。
駅前に着くと
同じ制服を着た人たちが
たくさんいた。
『奏〜!夢〜!』
聞き慣れたかん高い声に
振り向いてみると
みいが大きく手をふっていた。
そのまわりには
大とヒロくん一香ちゃんがいた。
あたしたちはびりだったみたいだ。
『ごめん!遅くなって…』
あたしが謝ると
『どうせ、夢の寝坊っしょ?
しょうがないけん、許すわ』
と、みいが決めつけたように
そう言った。

