君の隣





『俺、奏と夢が付き合ってる時から夢が好きだった。

でも、夢さ…奏との話する時すげぇ幸せそうに笑うんだ。

だから、俺はそれだけでいいと思ってた。

たとえ、俺の彼女じゃなくたって、笑ってくれるならそれでいいって…』





隼希は少しだけ伏し目がちに話を続けた。





『けど…お前らは別れた。

それからの夢は空っぽで…辛そうだった。


俺はそんな夢を守りたかった。

でも、多分そんなのは口実で…

夢の弱ってるとこに漬け込んだだけかもしれない。


俺は夢の幸せそうな顔が好き。

けどさ…気づいたんだ。

いや、ずっと前からホントは分かってた。

夢を幸せにできるのは、俺じゃないってコト。


もう、終わりにする…』






『俺…できるんかな?夢花を幸せになんてできるんかな…?』






『今の2人には何の障害もない。
夢は心のどっかで奏を待ってる。

奏と離れてる間、ずっと一緒にいたから分かる』






『…隼希。ありがとな…。

今日のコトも…

夢花を支えとってくれたコトも』






『お節介過ぎたかな…。

幸せにしてやれよ、絶対に』





『分かっとる、約束するが』





隼希は笑って、病室を出ていった。




夢花は、たくさんの人に愛されてたんだな…。


皆が夢花を想ってくれて、支えてくれてた。



でも、やっぱり…


最後は俺が支えたい。



いつか、誓った。


幸せにするって…


約束はちゃんと守るが…。