『…奏くん』
式が終わってすぐに莉乃が俺のもとに来た。
『ん?どした?』
『同窓会、行くん?』
『あぁ、行く行く。莉乃は?同窓会ないかや?』
『あるけど、あたしは行かんが。疲れたけん』
『そうかや』
『同窓会、夜っしょ?それまで時間いぃかや?』
『あぁ、どげした?』
莉乃は重そうな振り袖を着ながら自分の家まで俺を連れてきた。
何度も来たことある莉乃の部屋。
莉乃は独り暮らしをしてるから、小さなアパートに住んでる。
『着替えるから、待っとって』
『おぅ』
奥の部屋で着替えてきた莉乃はパーカにジーンズとラフな格好をしていた。
『…奏くん。大事な話だけん。ちゃんと聞いて』
『あぁ』
何となく分かった。
莉乃は悲しみを飲み込むように話しを始めた。
俺は莉乃の目が見れない。
それは罪悪感からなのか、勇気がないからなのかは分からなかった。

