君の隣



その日のうちに
ママの遺体は見つかった。



一番気に入っていた服を着て
化粧はしないで
静かに目を閉じていた。



お葬式にはたくさんの人が来てくれた。



『娘さんが気の毒ねぇ』


『どうして1人で死ねたんかね』


そんな声があちこちから聞こえる。


奏もみいも大もお葬式に来てくれていた。


あたしはママが死んでから
一度も泣いてなかった。


心に穴があいて
感情が無くなるくらい

あたしは目の前の現実を
受け入れられなかった。



たくさんの人が
心配して声をかけてくれた。


でも、心配してくれたコトで
ママが死んだ事実が
変わるわけじゃない。



パパがママの写真の前で
静かに泣いていた。


あたしが初めて見た
パパの涙。



本当にもういないんだ。



遺影はまだ幸せだったころの
ママの写真。



ママの笑顔にまた心が暗くなっていった。