『夢ちゃん、お誕生日おめでと!』
『エリカさん、覚えててくれたんですか…?』
『当たり前でしょ!それで、これ。開けてみて』
エリカさんはあたしにかわいい小包をくれた。
薄ピンクのリボンをほどくと、きらきらしたハートのネックレスがあたしの目を独占した。
『かわいぃ〜!』
『でしょ!?二十歳らしく大人っぽいものを選んだのよ』
『いぃんですか?』
『いぃのよ!!ERIKAブランドの物だしね』
『ありがとうございます!!』
あたしは、嬉しくて深く頭を下げた。
『それと、もうひとつ』
『え?』
『うちの会社で正式に働いてみない?』
『正社員…ってコトですか?』
『えぇ、そうゆうコトね』
『大学は…』
『あなたがここで働く気があるなら大学は辞めればいぃわ。
ホントは大学を卒業したら正社員にするつもりだったのよ。
けど、あなたが欲しくなったわ。
それで二十歳になったコトをきっかけに話したの。
夢ちゃん…どうかしら?』
あたしに迷いなんてなかった。
『お願いします…!』
あたしは深く頭を下げた。