―次の日
あたしはエリカさんがいる社長室に通された。
仕事のコトとか色々説明してもらった。
ついこないだ、秘書が結婚して退職してしまったらしく、あたしに秘書の代わりを頼みたいとのコトだった。
あたしも大学に通いながら、働くからずっとエリカさんについてるコトができない。
それを承知でエリカさんはあたしを雇ってくれた。
『会議とかついてきてもらうことになると思うわ。夢ちゃん、がんばって』
エリカさんは親しげにあたしを夢ちゃんと呼んでくれた。
あたしは社長、と呼ぼうとしたけどエリカさんでいいわよ、と言われてしまった。
エリカさんは優しくて、笑顔が素敵で…それに、すごく強い人だった。
あたしのママがシルクでできてたら、エリカさんはプラスチックでできてる感じ。
何にも揺るがない、強い心を持ってる。
あたしの憧れだ。

