探してた物が見つかった気がした―。
『エリカさん…』
『ん?どうかした?』
『あたし…ここで働きたいです』
『あら…夢花ちゃん』
エリカさんは花が咲いたように笑った。
『大歓迎よ…!でも、まずはあたしの雑用係みたいになるけど…いぃかしら?』
『はい!もちろんです…!』
『明日から来る?』
『はい…!大学が終わったらすぐ向かいます!』
『夢花ちゃん、頑張れそうね。明日、社内に入ったらあたしのところに来てちょうだい』
『はい!』
『一応、書類渡しとくわね』
エリカさんはあたしにERIKAブランドについて色々書かれている書類を渡した。
あたしはその日、隼希に電話した。
隼希はよかった、って自分のコトみたいに喜んでくれた。
初めはバイトみたいな感じで働いて…もし、エリカさんが認めてくれたら正社員になれるらしい。
気持ちが高まった。
あんな素敵な会社にあたしが関われる。
そう思うと、緊張もしたけどそれよりワクワクして…
その日はあんまり寝れなかった。

