“奏にも彼女ができたけん”
そっか。
奏は幸せでいるんだね。
何で…胸が痛いの…?
あたしが望んだコトじゃん。
それに、今のあたしには隼希がいてくれるでしょ…
この気持ちの名前を教えて。
『奏も夢と同じ感じだが。一生懸命前に進もうとしてる。分かるでしょ?夢はちゃんと分かっとるっしょ?』
あたしは静かに頷いた。
『奏の相手は…どんな人?』
『夢も知ってると思うが。佐伯莉乃ちゃん』
莉乃…
かわいい顔、高くてふわふわしてる声。
それでも、強い心を持ってる。
奏には、そういう女の子の方が似合うね。
あたしの弱さは奏を傷つけたから。
今度は、何にも揺るがないような心の人と幸せになればいい。
そうだよ、そうだよ。
と、何度も言い聞かした。
そして、一番聞きたかったコト。
『奏は…幸せかな?』
みいが頷いてくれたから、あたしは笑った。
あたしの願いは届いてくれた。
こうやって、上手に過去にしていけばいい。
それなら、あたしはもう迷わない。
あたしの気持ちよ…
どうか、揺れないで。

