君の隣





『ずっと考えてたが。夢花がいなくなって…俺の幸せって何なんだって。けど、いくら考えてもあいつにたどり着くが。


夢花の隣にいれることが俺の幸せだったけん。


失って、どぅしていいか分からんくて…


この半年間、夢花を思い出さない日はなかったが。

俺の全てが夢花で動いてたけん。

いなくなって改めて気づいた』





奏のこんな弱気な顔は初めて見た気がする。





『でも、夢花と一緒におれば、夢花を傷つけるコト分かっとる。

玲音も知っとるかや?

夢花は笑っとる顔がよー似合うんだが。

離れてても、あいつが笑っていられるならそれでいい。


玲音…。

夢花が不幸にならんように、守ってくれ。

今、あいつの一番近くにいるのは玲音だが。


俺も前に進むけん』






『分かった』




俺にそんなコトできる自信なんてないけど、奏のあんな顔を見たら断るコトなんてできなかった。




ただ、奏がいつもより小さく弱く見えて…

奏の中の夢花の存在は大きくて、全てだったんだ、と思った。