君の隣





島根ではあんなに降ってた雪も東京に着けば降っていなかった。





出会って



別れて




また出会って



人は大人になっていく。




未来を夢見て



現在(イマ)を生きて



過去の思い出に浸る。




人生はその繰り返し。




積み重ねてきた経験や、思い出が積もって過去になる。





そして、人はその過去を忘れていく。




でも、来るのだろうか?



あたしに過去を忘れられる日など…。




あんなにも愛したコト




あんなにも悩んだコト




あんなにも泣いたコト




そして、あの場所のコトを。




いつか、来るとしてもそれは一億年後の話しかもしれない。




それくらい、大切な気持ちだった。




それだけは誰にも負けない自信があるくらい。




それなのに、傷つけた。




最後まで、痛みを与えてしまった。



最後くらい、笑ってほしかったな。




東京の空を見上げて、あたしは祈る。




どうか


奏を待つ未来が幸せであるように…


それだけが



あたしの願い