君の隣






『あたしさ、奏と離れてみて実感したの。


奏に会いたくて会いたくて、仕方ないのに、現実は会えない。


奏に触れたくて、触れられたくて、抱きしめたくて、キスしたくて…。それなのにできない。


会えない時間が増えれば増えるほど気持ちは大きくなってくのに、2人の距離は遠ざかってくみたいで…孤独に感じる。


でも、電話の声聞くだけで、涙が出そうなくらい嬉しいの。


気持ちが伝わってくる気がして。

ヤることも、キスも、抱きしめるコトも、気持ちが伝わってくるから満たされるんだと思う。


お互いの気持ちが伝われば、それだけで幸せになれると思う。


ヤるコトは回数とかじゃなくて、気持ちなんじゃないかな…?


相手を想う気持ちがあれば、1回でも、2回でも関係ないと思うよ』






『夢…。ありがと。あたし、大事なコト忘れてた。あたしは健が好きだから…健のそばで健を想ってられるだけで幸せだったの…。
いつの間にか、気持ちの問題じゃなくて、体の関係にこだわってた。まずは、あたしが健を誰よりも想わなきゃいけないんだよね!』





『うん…!大丈夫。お互いがんばろ』





『夢、ありがと!』




華は、とびっきりの笑顔で笑った。