君の隣





みいの部屋に行っても涙は止まらなかった。




しゃくり上げて、上手く話せないあたしの背中をみいはずっとさすってくれた。





『落ち着いたら、話聞くけん。気のすむまで泣いていいが』





みいはずっとあたしのそばにいてくれた。




やっと、落ち着いてきたあたしにみいは聞いてきた。





『聞いてもいい…?何があったん?ゆっくりでいいが。教えて』





あたしは、奏とのコトを話した。



あたしが話してる間、みいはずっと黙ってた。





『距離…ね』





『自分で決めたのに…何であたしが泣いてんだろ…?』





『でも、奏の前では泣かなかったんしょ…? 偉いが』





『あたしが泣いたら、奏が困ったような顔するの。これ以上、困らせなくない…。あんな顔見たくないの』






『夢は奏のコトを考えて、距離を置こうと思ったんしょ…?それに正しいとか間違ってるとかはないが。答えなんてないけど…。
このまま終わりにするようなコトは絶対しちゃいけん。奏は夢花を信じて待っとるんだが。
自分の気持ちが落ち着いたら、ちゃんと連絡せんと』





『うん…それはちゃんと分かってる』





『そっか。とりあえず何かあったらすぐ言って。なるべく力になるけん』





『ぅん…。みい、ホントありがと』





『どうってことないよ』




みいはピースサインを作った。