君の隣





“夢花…さよなら。幸せになってね”





ママ…


行かないでよ…!



1人にしないでよ…




まだやり直せるでしょ…?



また皆で幸せに暮らせるでしょ?



ママがだんだん遠くに消えていく。




名前を呼んでも、呼んでもどんどん見えなくなって…




手を伸ばしても、届かない。



嫌…


嫌だよ…





『ママ…!』




『夢花…?気付いたか?』




目の前には、奏がいた。




『すっげぇうなされてたが、大丈夫か…?』




あたしは辺りを見回した。




多分…病院。




『夢花、いきなり倒れたんだが。覚えとらんか…?』




そぅだ…。



あたしは目を閉じてたんだった。



意識、失ってたんだ。





『夢を…見たの』




『夢…?』




『ママが幸せそうだった。 それなのに、だんだん見えなくなって…あたしを置いてどこかに行っちゃって… あたしは…あたしは…』





『夢花…、もぅいいから…』




気づいたら、あたしの頬には涙が伝っていた。




奏が泣いてるあたしを抱きしめてくれた。




奏の腕の中で、声を出して泣いた。



こんなに出るものなのか、って程涙が溢れた。