空港で
あたしは想い出をフラッシュバックしてた。
壊れていったママ。
崩れていった幸せ。
闇はいつも深く…深く…。
あたしの心をおおっていた気がする。
その闇から救い出してくれたのは…まぎれもない…奏だった。
深い闇の中に光を射し込んでくれた。
手を…さしのべてくれた。
君の存在に
どれ程支えられていたのか…
離れてみて、よく分かった気がする。
奏のいない毎日は
孤独で…虚しくて…
どうしようもなく寂しい…
奏に触れたくて…触れられたくて…
その大きな腕で抱きしめてもらいたくて…
どうしようもなく
会いたくて…
気付いたら、飛行機の着陸をしらせるアナウンスが流れてた。
あたしはシートベルトをしっかり締めて窓の外を見た。
地面が近くなってくる。
きっと、奏はすぐ近くにいる。
あと少し。
胸が高鳴る。
飛行機が着陸した。
はやる気持ちを抑えて、あたしは島根に降り立った。

