君の隣




次の日―



あたしは皆と駅にいた。




『夢と離れるなんて、ヤダよ〜』



みいが、あたしにしがみついて泣いていた。




『あたしだって…!
でも、もう決めたコトだから。

休みには帰ってくるから!』




涙がこみあげてくる。



でも、泣きたくない。




最後まで皆に弱いところを見せたくなかった。




あたしは、泣くのをグッとこらえた。





『夢…。夢は強がりだけん。

苦しくて、辛い時は我慢なんかせんで、戻ってきていいんだが。

俺らは、いつでも夢を迎えちゃる。ここは、いつまでも夢の居場所だが』





大が目に涙をためながら、笑ってくれた。




『ありがと、大。 みいのコト泣かせちゃダメだよ…!』




『分かっとる』




大は照れくさそうに言った。





『夢花…。俺、ここに戻ってきてよかったよ』




玲音があの優しい笑顔で笑った。




『初めてだったんだ。
誰かに自分の弱いところを見せたのは…。

夢花の言葉に、笑顔に俺は強くなれたよ。

ありがとう… ホントに感謝してる』





『玲音…、あたしこそ、いっぱい助けてもらったよ。

玲音がいなかったら、あたしは壊れてたかもしれない。

ホントにありがとう』




あたしは、深く頭を下げた。




玲音はあたしの頭を軽く叩いて、笑った。