もう閉店間近の店内は、数えるくらいしか客はいない。
ラストオーダーを取りに来た店員の一声で、もうそんな時間なんだと気付いた。
それくらい、あたし達は夢中で話していた。
店員に温かいお茶を頼むと、間もなくしてそれは運ばれてきた。
熱い湯呑みを遠慮がちに触ると、何故だか少し落ち着いた。
そしてそれを、一口喉に流し込む。
さっきまでのフワフワとした感覚が、スーッと引いていくようだった。
こんなに、と言っても、3杯しか飲んではいないが、それでもあたしからしたら、初めての事。
もしお酒を飲んでなかったら、こんな話はしていただろうか。
そう考えると、お酒の力に感謝した。
幸子や香に話した時よりも、1番素直に自分の気持ちを話せた気がする。
そしてそれを分かってくれる翼に、勇気付けられた。
温かいお茶をすすりながら、翼が宙を見ながら呟いた。
「相手がどんな人でも、例えば彼女がいたってさ。それでも好きなんだもん。それって相当だよね」
彼女がいても…
ふいに奈美と香の事が、頭をよぎった。
辛い恋愛になると分かっていても…
すぐに気持ちは、切り替えられないよね。
「そうやな」
あたしは溜息と一緒に、その言葉を吐き出した。
ラストオーダーを取りに来た店員の一声で、もうそんな時間なんだと気付いた。
それくらい、あたし達は夢中で話していた。
店員に温かいお茶を頼むと、間もなくしてそれは運ばれてきた。
熱い湯呑みを遠慮がちに触ると、何故だか少し落ち着いた。
そしてそれを、一口喉に流し込む。
さっきまでのフワフワとした感覚が、スーッと引いていくようだった。
こんなに、と言っても、3杯しか飲んではいないが、それでもあたしからしたら、初めての事。
もしお酒を飲んでなかったら、こんな話はしていただろうか。
そう考えると、お酒の力に感謝した。
幸子や香に話した時よりも、1番素直に自分の気持ちを話せた気がする。
そしてそれを分かってくれる翼に、勇気付けられた。
温かいお茶をすすりながら、翼が宙を見ながら呟いた。
「相手がどんな人でも、例えば彼女がいたってさ。それでも好きなんだもん。それって相当だよね」
彼女がいても…
ふいに奈美と香の事が、頭をよぎった。
辛い恋愛になると分かっていても…
すぐに気持ちは、切り替えられないよね。
「そうやな」
あたしは溜息と一緒に、その言葉を吐き出した。



