「……………っ………」











俺の顔を見た途端、声を出さずに真っ赤になる佐々野みあ。


………真っ赤になってるのは俺だよ。

何でお前もそんなに真っ赤なんだよ。










俺の顔を見ても、佐々野みあは何も言わない。



何なんだよ…見たいって言ったのはお前だろ。

どうしたらいいのか分からず俺が小っ恥ずかしそうにしていると、佐々野みあの身体が近付いてきた。













「は!?どうしたんだよ」










俺は何が起こっているのか分からず声を出す。


でも、佐々野みあはまだ何も言わない。






俺と彼女の距離だけが近付いていく。











ーーーードキンッ











心臓が、うるさい。

これは俺の心臓か?






気付くと顔がくっつきそうなくらい距離が近づいている。



何だ何だ。何なんだ。

佐々野みあが分からない。











「え?何だよお前 離れろって……」












さっきまでボロボロ泣いてたのに今じゃ何も言わずに顔がくっつきそうなくらい近づいている


佐々野みあの長いまつ毛が俺の顔に触れそうだ。







こんな距離

心臓が、もたない。



お願いだから離れてくれーー…



  








「おい…佐々野ーーー……」

 










それは


俺が佐々野みあを離そうと、

声と共に腕に力を入れようとした瞬間だった
















ーーーー俺と佐々野みあの唇が重なった