「……しっ…しろ……がね……」
「黙ってろ」
聞こえた白金の声は、何だか照れくさそうで。
あたしまでつられて顔が熱くなる。
「嫌い嫌いってうるせーんだよ」
「……え……?」
「………っ!!だから…!」
白金のあたしを抱きしめる力が強くなる。
幸福感で頭がフラフラする。
次の瞬間耳に届いたのは、
「お前のこと嫌いじゃねえよ」
幸せな、言葉。
ずっと嫌われていると思っていたから、安心して身体の力が抜ける。
嫌われて……ないんだ。
好きな人……大好きな人に
嫌な存在だと思われてないんだ。
白金の言葉を聞いて勿論涙が止まることはない。

