白金はまだ下を向いたまま口を開こうとしない。
挫けそうになるけど、言葉を、想いを伝えなきゃ。
あたしは震えた声を出し続ける。
「白金…が、あたしのこと……嫌いなこと…分かってるよ…
でも、でもね……
他の女の子に……とられたくないの…」
あたしがそう言った瞬間、白金の身体がピクッと動いた。
涙が次から次へと頬を伝って落ちていく。
「雅ちゃんの…所に………なんて……
あたしがそう言いかけた途端。
白金の瞳が見えた。
あたしは引き寄せられ
白金の体温に包まれる。
ーーードキンッ
何度も聞いた白金の心臓の音。
広い肩。
力強い腕。
柔らかい金色の髪。
大好きな人の、ぬくもり。

