俺様ヤンキーに愛されて。~third~











あたしは大きく息を吸う。



……声を出せ。






怖がらずに白金に想いを伝えるんだ。



白金はきっと、きっと、記憶を取り戻してくれる。



精一杯喉に力を入れる













「……し…ろがね……」











自分でもビックリするほどの、小さくて掠れた声。




目の前にいる白金は少し目を見開いた。











「助けてくれて……ありがとう


また…助けられ……ちゃったね…」










あまりにも小さい声で、白金に届いているのか不安になる。





あたしの言葉が聞こえたのか、否か、どちらか分からないけれど白金は下を向いてしまった。


金色の髪の毛が白金の表情を隠してしまう。












「……し…白金……」











拒絶されたのか、あたしと話すのが嫌だったのか、不安で声が震える。




白金………。












「白金……あたしが誰か分かる……?」











答えなんて、分かってるのに。


欲しい答えなんて返ってくるはずがないのに。