白金は今、雅ちゃんの隣にいるのに。
あたしの所になんて来てくれるはず、ない。
白金が今、守ってあげたいのは
隣にいてあげたいのは
あたしじゃなくて、雅ちゃんなんだ。
朦朧とする意識の中で、考えるのは白金のことばかり。
そういえば、前にもこんな事あったな……
白金と出会った時だ…。
痴漢にあってるあたしを、助けてくれたんだ。
あの時、あたしは白金に出会った。
優しくて、
最強な、
金髪ヤンキーに捕まったんだ。
大好きな人を思い浮かべて心が温かくなるのと同時に、どんどん流れて落ちてくる涙。
白金……
会いたい。会いたいよ。
助けて。
助けて白金
「離せ」
吐き気と涙でグシャグシャな
今にも気を失いそうなあたしに
突然届いた、声。
あたしの瞳から、大きな涙が一粒落ちる。
……う………そ………
この………声………
「し………」
あたたかい声を聞いた瞬間
今まで必死に繋いでいた緊張が解ける。
あたしは、後ろを振り向けないまま
助けてくれた人の姿を見る事の無いまま
気を失った。

