「指輪買ってやるよ」って……。
俺……何で………。
今……当たり前のように、記憶の中の女に優しい思いが溢れてきた。
自分の頭が少しずつ、何かを思い出そうとしてるのを感じる。
「そんな嬉しそうな顔するなよ」………俺、今…顔見えてなかった…よな?
階段から落ちる前の俺には……見えてたのか?
俺が見えてねえだけ……なのか?
ーーズキンッ
痛み続ける頭と格闘しながら、俺には見えない女のことを考え続ける。
痛みに耐えるのも限界に近くなってきた時、聞こえた甘ったるい声。
「白金く〜ん!!」
「………っ…?」
考えることをやめて目の前にいる大勢の女に目を向けると、そこから今にも飛び出しそうな勢いの団子女の姿が見えた。

