あたしは試合が行われるコートへ行くために足を動かす。
ーーパシッ
誰かに手を掴まれて、足を止めた。
振り向くと、手を掴んでいたのは華。
「華………?試合に行かないと……」
「そんなフラフラした足取りで試合に出るつもり?」
「あたし…フラフラしてるかな……?」
華の真剣な顔が、声があたしの心をチクチクと刺激する。
「みあは試合に出ないで。
保健室で休んで。」
「………あたし…出ないと…」
「ダメ。そんな状態で出て、怪我でもしたらどうするの?」
「大丈夫…。怪我なんてしないよ…」
自分の力の入っていない声が耳に届く。
こんな声じゃ華に納得してもらえないよね………。

