俺様ヤンキーに愛されて。~third~





玄関に着くと前を歩いていた猛が立ち止まり振り返る。





「涼は教室の場所が分からないだろうからここで待ってろ」



「は?」



「待ってろよ!!絶対だからな!!」



「ちょっと待て

おい。たけ………」





俺の言葉に耳も傾けず猛は足早に去って行った。



……何だよアイツ。


俺、教室の場所ぐらい覚えてるっつーの。

俺の記憶力なめすぎだろ。




1人で教室まで行こうと俺は自分の下駄箱へと足を進める。


スリッパに履き替えると遠くに人の気配を感じた。





「…………………」





俺は無言で振り返る。