「さっきブツかった事…この指輪で無かった事にしてやるよ」
「……な…に言って…」
「この指輪1つでさっきの出来事を無かった事に出来るんだ
…いい話だろ?」
大男はあたしにそう言うと背を向けて歩き出した。
あたしはフラフラな身体を無理矢理動かして大男を追いかける。
「待って!!……っ…返して!!」
「……♪」
大男はあたしを無視して歩き続ける。
あの指輪だけは。
今、唯一白金と繋がっていられるあの指輪だけは…失えない。
色んな思いがこみ上げて涙が溢れる。
「待って!!」
必死に走ってあたしは大男の元へとたどり着いた。
精一杯の力で大男の肩を掴む。
大男はゆっくりと振り返りあたしを見つめる。

