「……っ…苦しっ……」





大男に首もとを掴み上げられたあたしは息が出来ず、あまりの苦しさに顔を歪める。


溢れ出す涙で掴み上げている大男の顔はボヤけて見えない。


でも、何となく笑っているという事だけは分かった。





「常識を知らなぇ子供には、俺等大人が

ちゃんと常識を教えてあげないとな?」



「……っ…」





苦しくて頭がまわらなくなってきた。


抵抗して大男の手を精一杯握るケド…あたしの力で叶うはずがない。


声ももう出せない。



あたし達の近くを通りすぎて行く人は大男が怖いのかあたし達を見ないようにして歩き去っていく。




あたし…ここで死んじゃうのかな。