でも逃げられない。



足が動かないから。


震えて…立っているだけで精一杯。





そんなあたしに銀色コナンくんは無惨にも言葉を続ける。








「涼…お前の事……」





「………っ…!!!」








身体中が心臓になったみたいに音を立てる。






言わないで。



分かってる。分かってるから。



次の言葉への不安に耐えきれなくなって床に視線を落とした。








「お前の事……忘れてる……」




「………っっ!!!!」








ハッキリと届いた銀色コナンくんの言葉。



その言葉はあたしの胸に深く突き刺さった。








「……嘘でしょ!?」