「四月過ぎから決まっていた職場は奏流兄様の傘下のところなのでしょう?」 「うん。そうだけど、今更どうして?」 「ううん、なんとなーく」 ニヤリ笑う朔は何か企てている顔をしている 奏流さんと言うのは、朔のお兄ちゃんで 自分で親元から離れて会社を設立した偉大なお方だ 後数日で私の働き先のトップなのだ いつもな、あんなに意地悪だけれど 仕事では優れた頭を使って 敏腕社長、と呼ばれているらしい 私にはかっこよすぎるお兄様、 なんだけれど… それも切り替えなければ 色々大変になりそうである