変人

　席に座るも、ソワソワして何を話していいか分からない丸山と景子。海人と小野原は下らない話で笑っていた。様子を見て景子が話しかける。
　｢あの…、海人さんと小野原さんはどういう関係なんですか…？｣
　｢釣り仲間だよ。｣
笑いながら答える。
　｢釣り仲間？？｣
　｢ああ。良く釣りしてると会うんだよ。こいつ、何も知らなくてなぁ。色々教えてやってんだよ。｣
　｢そうなんですか｣
上から目線の海人にヒヤヒヤする。苦笑いしながら小野原が喋る。
　｢色々教えて貰ってます。｣
自慢げな海人。
　｢海人君は小野原選手だって知ってたの？｣
　｢知らねって。サッカー興味ないし。知ってたとしても、だから何なんだって話でしょ？そりゃサッカー好き奴から見れば有名なんかもしれないけど、別に俺にとっちゃそこらのあんちゃんだし。よほど釣りがうまければ一目置くが、オメー、下手くそだもんな｣
　｢ハハハ、その通りですよ。｣
笑う小野原だが、失礼極まりない海人に景子はドキドキしっぱなしだった。