お構いなしで景子を責め立てる丸山。
 「あんたのおかげで信用ガタ落ちだよどうしてくれるんだ」
 「す、すみませんでした」
深々と頭を下げる。
 「謝ればいいってもんじゃないだろ」
 「ハイすみません…」
謝る事しか出来なかった。今まで順調に仕事をしてきて色んな経験をしてきたつもりだ。しかしトラブルを前に何も出来ない自分が情けなく感じたし、築き上げてきた自信が全て崩れそうな気がした。
 「うちはずっと海人君に担当して貰ってたし、ずっと海人君にお願いしたかったんだ海人君が大丈夫だって言うから君が担当してもいいかなと思って君に任せたけど、やっぱダメじゃないかっっ」
 「すみません」
もう怖くて訳が分からない。
 「だいたいな…んがっ」
丸山の背後から誰かが股間をギュッと握って来た。海人だ。裏口から入り、顔馴染みの丸山の奥さんに内緒にしてもらい中に忍び込んで来たのであった。
 「おっちゃん、チンコでかいくせして器ちっちぇなぁ」
 「か、海人君な、何なんだっ」
 「僕のカワイイ部下、あんまいじめんじゃねーようりゃ」
更に強く握る。
 「んがっや、やめろやめてくれご、ごめんなさい」
思わず謝ってしまう。
 「もう怒んねぇか?あっ?」
 「怒んねって」
馬鹿な光景に丸山の奥さん、香代子は大笑いしていた。