せっせと彩香の手首に魔法のクリームを塗る海人。
 「ねぇ海人?」
 「ん?」
 「今の素直な気持ち言うね?昨日初めて会ったばかりなのに、凄く安心できる。死にたかった私が、海人に助けられて良かったって思ってるの。」
神妙に話す彩香に照れくさくなる。
 「な、なんだよいきなり」
 「だって…今まで生きてきた中で、海人と会ってからの時間が、人生の中で一番安心できるし、安らぐ。どこの誰だか分からない女にこんなに親切にしてくれる海人って凄いと思うの。」
ますます照れくさくなってくる。
 「親切なんかじゃないよ。ただ彩香みたいな可愛い子とエッチしたいからかもしれないぞ」
 「そのわりにはエッチに消極的ですけど〜?」
 「ば、馬鹿言うなよ仮面を脱いだら俺はガンガンだぜ」
 「あら、かえって楽しみ」
 「…」
変な事言わなければ良かったと思った。
 「まだ素性を話す気にはなれない。言う気はなかったけど、でも海人にだったらそのうち話すような気がする。短い間に、私をこういう気持ちにしちゃう海人って、やっぱり凄いと思う。」
真剣に話す。