先に沈黙を破ったのは、


大樹。






「俺って女嫌いだけど、


 1人だけ俺の心に


 入ってきた人がいるんだ。


 他の女とは違う女が。


 俺もよくわかんねぇんだけど


 なんか一目見てそう思った。


 まぁ、俺一目ぼれしちゃったんだよな。


 その相手には好きな人がいて、叶わない恋だって分かってるのに、どうしてもあきらめられないんだ。


 俺って最悪だよな


 しかも、その相手に今さっきキスしちゃったし。」


きす・・・・しちゃっ・・・た?


今さっきって・・・わたしのこと?


「それって・・・」


「そうだよ。

 俺の好きな人は朱里だよ。

 池田朱里のことが好きなんだよ。


 好きな人がいたって、俺の気持ちは『わたしも・・ッ!』



『私も大樹が好きだよ。

 女嫌いだけど、私には話しかけてきた大樹が大好き。』


「まじで?お前の好きな人って俺だったの?」


「うん・・・・しかも私も一目ぼれだよ」


「俺ら運命かもな」


「そうだね!」