「「「あっ。」」」
やっと俺がいることに気づいたか…
「…お…俺ちょっとタオル持ってくる!」
「待っ…俺もついてってやるよ!」
俺を見た瞬間逃げ出しやがった。
別に殴ったりしねぇって…
「せーんぱい。」
「あ?」
むしろ殴りてぇのはこいつだ。
「今の話し聞いてましたぁ?」
「ああ。」
「いいですか?」
「何が。」
俺は前からこいつが嫌いだ。
「琴音先輩、もらっていいですか?」
こんな爽やかで
害のなさそうな顔なのに
腹の底はどす黒い
そんな感じかする。
「……んで俺にきくんだよ。」
「いや。裕也先輩のものなのかなぁ〜って♪」
話し方も気にくわねぇ。
「………別に俺のじゃねぇよ。」
「でも好きですよね?琴音先輩のこと。」
「……………。」
本当ムカつく…。

