すすっ、と試着室に入ってきた
お姉さん方に着せられて
ドレスを着ると




鏡の向こうでギョッとした
目でドレス姿の自分を
恐る恐る見つめている
あたしと目が合い気まずくなる





「天馬様、サイズはいかがですか?」



あ゛、と横で微笑む
お姉さんに締め付けられる所
ありますか?と笑顔で言われ


ぶんぶん、と首を振った


「い..いえ、特には」

「かしこまりました」





そう言うとお姉さんは試着室の
カーテンをシャッと開けて
向かいの椅子でまだかまだか、と
待ちわびる母にまた微笑みかけた