さくらシンドローム


「…あ。」

「なんですか?」

凜太郎…

「お前、女装して彼女のフリしてよ。」

「は!?」

穂乃香は目を輝かせている。

「凜ちゃんの女装可愛いもんね!好き!…あ、言っちゃった!」

なんかひとりで喋ってひとりで照れている穂乃香。

「い、嫌ですよ!だいたい、そんなことするための女装じゃありません!」

「どんなことするためだよ。」

「うっ…」

「お願いだよ、凜太郎。」

押しに弱いことはわかってる。

「…わかりました。貸し1ですよ。」

「ありがとう!」

凜太郎の手をガシッとつかんだ。