「そういやお前の家族は?」

「来てますよ。」

「おばあちゃんは?」

「おばあちゃんはさすがに呼べませんよ。校内で女装するわけには行きませんし。」

「…そっか。残念だな。」

「ええ。」

ぶっちぎりで一位になる姿、おばあちゃんにも見せたいはずだろう。

「そろそろ出番なので行ってきますね。」

「…頑張れよ。」

「ありがとうございます。」

凜太郎は笑顔で入場門の方に向かって行った。