1年のリレーが終わり、俺らの番がきた。

『位置について、よーい…』

バンッ!

先頭を走るのは凜太郎の1組。俺ら4組は3位だった。

「くそっ!もっと速く走れ!」

2番走者の女子にバトンが渡る。

その時、先頭を走っていた1組の女子が転倒した。

「あっ!」

1組は最下位になった。

思わずにやけてしまう。

「凜太郎ざまあ。」

「橋本さん、大丈夫でしょうか。怪我してなかったらいいのですが。」

「…」

凜太郎は順位よりもチームメイトの心配をしている。

これでは俺がちっちゃい人間みたいじゃないか。