「え、桐生、凜ちゃんの家に行ったの?」

「ああ。」

「えー。ずーるーいー。俺も凜ちゃんの家行ーきーたーいー。」

「来るのは全然構いませんが、羽川くんは連日デートで来る暇ないでしょう。」

「そんなことないよ。凜ちゃんのためなら時間作る作るー。いつー?」

「いつでもいいですよ。」

「わかった。また連絡するね。」

「はい。」

「凜太郎は体育祭、何希望出した?」

「体育祭実行委員にお任せしようと思って、希望は出してません。」

「そうなんだ凜ちゃん。でも今年もリレー全部出るでしょ。」

「人が足りなければ。」

「凜ちゃん足速いんだから必然的にそうなるじゃん?」

「どうでしょうかね?」

ふふっと笑いながら手を振って教室から出て行った。