凜太郎はなんてことないみたいに話すけど、こんなにあっさり受け入れられるものなのか?

自分のおばあちゃんの中に『凜太郎』は存在しなくて、しかも『凜子』として女装までするなんて。

「凜太郎。お前が女装してる理由って、そういうことだったのか。」

「ええ。」

「前は趣味だって…」

「話せば長くなりますし。それに、まさかおばあちゃんのことがあなたにバレるとは思いませんでしたもん。」

「そっか。」

「はい。…てかこんな話してる場合じゃないでしょう。宿題さっさと片付けましょう。」

凜太郎はノートを開き、無言で勉強し始めた。