そんなこんなで高城たちの電車の時間が迫ってきたので解散した。

3人を駅まで送る道のり。

「桐生、お前、新しい学校も楽しそうだな。」

武田がそう切り出した。

「…ああ。まあな。」

「安心したよ。」

「へ?」

「喧嘩ばっかの野郎高校から、勉強ばっかの上品な共学に転校したから、てっきり友達なんてできてねえと思ってた。だから良かったなあと思ってさ。」

「へ…へえ。」

図星を指されて痛い。こいつらの優しさが痛い。