さくらシンドローム


電話を切って一呼吸おいた。

「凜太郎、ちょっとトイレ行ってくる。」

「いってらっしゃい。」

3人を置いて部屋を出た。

「高城!」

「桐生!あれ!」

高城の指差す方には、三原さんと、ゴツい男3人がいた。男たちは格好からして普通ではない。ヤクザとかその類いの人間だと思う。

「行くぞ。」

俺らはそいつらのところに向かった。

「おい、何してんの?その子俺らのツレなんだけど。」

「あ?そんなん知らねえよ。」

男は三原さんの腕をぐいと引っ張る。

「やだ、離してください!」

「離せよ!」

「なんだ?やんのかコラ。」

「っ!いって!」

ひとりの男が松野を殴った。