(勉くんがあんな女と?!)

二人が仲良く話す姿を遠くから見ていたのは塾の[マドンナ]真理亜だった。

(どうして?どうなっているの?!)

真理亜は塾の帰り、僕が駅へ向かわずここへ来るのを偶然見かけ、後をつけてきた。

(悔しい……)

真理亜の中で嫉妬心が大きく膨らんで行く。

(あんな下品な女と絶対、許せない!)

佐奈の顔をじっと睨みつけながら真理亜はある事を考えついた。

そして携帯電話を取り出し、佐奈の顔をしっかりと写真に収めた。

(覚えておきなさい。)

不気味に笑う顔が怖い……