ガリ勉くんに愛の手を

「さぁこれを持って。」

(はい?)

目を開けてみると、イッコーはひものようなものを僕に手渡した。

「これは…
なわとびですか?」

「そう見えるかしら?
これはバンド。
このバンドを使ってエクササイズをするのよ。
ビリーのね。」

「ビリー?」

「じゃ始めるわよ!」

何を始めるのか?
説明もなくいきなり?

♪ ♪ ♪ ♪
何やら音楽が流れてきた。

「さぁ、一緒に!」

♪ ♪ ♪ ♪
「まずはスクワット!」

目の前にいるイッコーが急に腕を振り始めた。

僕も見よう見まねで必死でその動作についていく。

「さぁ、カウント!」
大きな声を出して!」

ワン・ツー・スリー…

♪ ♪ ♪ ♪
「カウント!
声が小さい~」

♪ ♪ ♪ ♪
「もう1セット!もう1回!カウント!」

ワン・ツー・スリー…

(はぁーはぁーはぁー)

見た目は簡単そうだが声を出しながら、体をずっと動かす。
これが結構きつい。

腕や足がつりそうになる。

何回も同じ動作の繰り返し。

次第に腕の力が抜けてきたその時。

「あきらめるな!
オレについて来い!」

(オレ?さっきまで私って言っていたのに…
急に男に戻ったの?)

「苦しいが結果はついてくる。
Come on!」

(本当に結果は出るの?
はぁーはぁーはぁー)

「じゃ、手を横に伸ばして~
飛行機ブンブンブン…」

(・・・・・・?)

鏡に映る自分の姿を見て、
(なんか遊んでいるみたい…)

エクササイズはまだまだ続く…