「ちあき…ホントに?
私を助けてくれるの?!」

「別にあなたを助けるつもりで言ってるんじゃないのよ。
その可能性がどれくらいのものか私も見たくなっただけ。」

(ちあき…
やっぱり私たちの事を心配してくれたのね。)

ちあきの心遣いが身にしみてわかった。

「ありがとう!
この恩は一生忘れないわ。」

「大げさね。
とりあえず明日の朝、スタジオにいらっしゃい。」

「うん。わかった。
本当にありがとう。」

何度も何度も見えないところで頭を下げた。

電話を切った後、あゆ美はうれしさのあまり一人で飛び上がって喜んだ。

「やっほーっ!!」

そして待ち切れず僕の部屋へと飛び込んできた。

「勉君!聞いて。
ビッグニュースよ~!あれ?」

すでに僕は力尽きて倒れていた。(爆睡していた。)

「まあいいか。
明日になれば分かる事だし…」

僕の寝顔を見ながらそうつぶやいた。